地球の怒り、神の怒り |
かつて、Assisiという町を地震が襲ったとき、サン・フランチェスコの怒りではないかと思った。 清貧を甘んじ、自然と一体となり、祈りの生活を送ったサン・フランチェスコのために立てられた教会は、 彼が祈りをささげたポウチンクラという祠はさらに大きな教会で多い尽くされ、 しかも来る者を拒まずといっていた教会が、観光客からのお布施を強要するようになってしまった。 そういうことへのサン・フランチェスコの怒りが地震という形で現れたのではないかと思ったものだ。 今回のインドシナ地域の前代未聞の海底地震とそれに伴う津波の被害で、 あるいは、貧しい人たちをないがしろにしたまま高級ホテルや商店が表通りに立ち並び、 だとすれば、そういう教訓を与えたいところは世界中にもっとたくさんあるにはあるが・・・ あのニューヨークのツインタワーが破壊されたあと、ニューヨ-カーたちが エリート意識の強いクールで他人のことなんかお構いなしだったニューヨーカー達が、 人は、より大きな災難にあって初めて気づくことがある。 これまでのところ日本人の被害の状況はこちらでは報道されていないけれど、 29日夜現在、約600名のイタリア人の行方がわからないということだ。 大金をばら撒いていた観光客も、彼らにかしづいていた地元で働く人々も
インド洋上の小さな島は地図上から抹殺されてしまったということだ。 地球が自分自身の身を削りながらも、
こういう大きなニュースを聞くとそれまでのことが薄れてしまいがちだけれど、
2004年は戦争が続く中、天災で幕を閉じた。 皆様のご壮健を祈りつつ2004年最後の配信とさせていただきます。 遠いイタリアから同胞の日本の皆様へ。 Keiko |